NHK大河ドラマ「青天を衝け」見てますか?
私は毎回欠かさず見ています!
幕末から明治にかけての時代は面白いですね。
とはいえ、学生時代は歴史の勉強なんて一切しなかった私です。
通訳案内士試験に歴史科目があったので、仕方なく勉強してるうち
歴史に興味を持ち始めました。
(ちなみに、通訳案内士試験は全部で5科目あり、語学(タイ語)以外は合格しましたが
どうしても語学がダメで、もう諦めました笑)
いきなり脱線しましたが、
渋沢栄一。本当に面白い(おかしれえ)人生だなと思います。
大河ドラマを見る前に伝記を読んだのですが、
ワクワクするような言葉がいっぱいあったので
ぜひ共有したいなと思って書いています。
本の概要
渋沢栄一 人間の礎 / 童門冬二 著
数々の業績を残して日本の資本主義を築いた渋沢栄一が、どのようにして偉人になりえたか、それを彼の前半生にさがして描き出す。
短くて読みやすく、渋沢栄一の人物像を得るのに最適の書。
目次
🍎 攘夷派からの大旋回
🍎 人間渋沢の誕生
🍎 動乱の京都で
🍎 西郷との暗闘
🍎 幕府崩壊
🍎 維新後の雌伏(しふく)
🍎 貫き通した「論語とソロバンの一致」
渋沢栄一の半生をざっくりと
・武蔵国血洗島村の農家に生まれた
・幕末には過激な尊王攘夷青年となっていた
・平岡円四郎との出会いが彼の運命を変える
・一橋慶喜の家臣となり、その本質を捉えたぶれない判断力と交渉力でめきめきと頭角を現していく
・慶喜の弟に同行し、パリで学ぶ
・帰国した後は士魂商才を掲げ、明治維新政府で大蔵省の骨格を作り上げる
・その後、実業界に移り、日本資本主義経済の偉大なる確立者、指導者となる
・日本初の株式会社、日本初の銀行、第一国立銀行(現在のみずほ銀行)、東京商法会議所(現在の東京商工会議所)の設立など、渋沢が設立に関与した会社の数は500以上
・「論語(道徳)とソロバン(経済)の一致」という彼の理念を一貫して実践した生涯であり、精神的なものと経済的なものを両立させたという点で日本第一の人物
・「日本資本主義の父」と呼ばれる
・2024年、新一万円札の顔になる

心に残ったワード
この本全体に言えることは、
”人との出会いが運命を左右する”
ということです。
まず、渋沢栄一は武蔵国血洗島村(現在の埼玉県深谷市)に、豪農の息子として生まれています。
父親は農家とはいえ学問に造詣が深く、
栄一は物心がついたころから「論語」をこの父親から学んだそうです。
そして、7歳になると
栄一の従兄弟に当たる尾高惇忠に学問を習い始めています。
尾高惇忠の読書論
本を読むというのは、何も畳の上に座って読むことだけが、読書ではない。鍬を振って土を耕すときも、あるいは道を歩いているときも、頭の中で本を読み続けろ。本を読み続けるということは、読んだ文字が現実に照らし合わせて、あるいは自分の生き方に照らし合わせて、どういう意味をもっているかということを追求することだ。
論語や日本史、尊王攘夷論などを栄一に説いた尾高惇忠。
読書、つまり学問の大切さを、幼い栄一は尾高惇忠から学んだのではないかと思います。
本を、ただ”読む”という行為だけでは何も得られない。
そこから自分の中に取り込み、現実世界に反映させてよりよく発展させることこそ大切。
逆に言うと、いくら上辺だけ本を読んでいても、
中身が頭に残っていなかったり、何か得るものがない形で読み終わると意味がないということですね。
栄一のすごいところは、こうした教えをきちんと自分に取り込み実践するところです。
頭でっかちのインテリになるのではなく、
”こうしたい”と思ったことを次々と実行していく行動力は本当に偉人たる所以だなと。
相手の立場に立って考えてみる
まだ14歳の少年のころ、藍の買い付けを自分でやってみたいと申し出た栄一。
最初は藍の生産者から見向きもされなかったが、
藍に対する「知識」と、子供だからといってナメられない「度胸」で乗り越え、
見事買い付けに成功します。
人間が生きていく上で、危機に際して切り抜けるためには「知識と度胸の合体物」だけでも駄目なのだ。それを貫くのは、やはり根底に「誠実さ」と「まごころ」がいる。
成功させるのは、やはり何といってもこっち側の「誠意」だ。「こいつは本気だ」あるいは「こいつは本物だ」と相手が感じ取るだけの迫力がなければ駄目なのである。
生涯を通じて「誠実さ」と「まごころ」を心に据えていた栄一。
父親譲りと言われるこの性格は、
人生を切り開く時、またビジネスで成功する時にもとても重要な考え方なのだと思いました!
自分だけが利を欲するのではなく、
お互いに良い取り引きを目指すという考え方。
「誠実」であるというのは、本当に人間にとって大切な生き方だし
私もそうありたいなと思います。
逆に不誠実な人って・・・
やっぱりだんだん人が離れていくものですよね
(あ、心当たりが?🙄)
論語とソロバン
「論語とソロバン」つまり、「道徳と経済の一致」を信念とした渋沢栄一。
「渋沢栄一は、組織づくりの名人だ」といわれた。確かにその通りだ。かれは先天的なオルガナイザー(組織者)だった。そういうリーダーシップを持っていた。しかし、かれは強力なリーダーではなく、あくまでも、理で相手を説得し、納得させた上で参加させるという方法をとった。無理をしない。根気強い。そのために、かれ自信が自分を常に変革し、徳を磨くことを旨とした。不断の自己改革を続けたのである。いまの言葉を使えば「生涯学習」をやめなかったということだろうか。
道徳的に正しい行いをしつつも、経済も発展させる。
この信念があるからこそ、人が集まり、人を動かして
ゆくゆくは日本の大きな発展に寄与したんですね。
もともと尊王攘夷を唱えていたのに、一橋家の家臣になるという時、
「ここで一旦、死のう」
と言って、死ぬ気で決断。
何かおかしい、と自分が感じたら、「流れ」を変えることの大切さをわかっていたんだと思います。
信念を簡単に曲げるわけではなく、
自分の本当の軸となる考え方を一番に尊重するわけです。
1つの考えにしがみつかず、世界の上辺だけではわからない”地下水脈”を感じ取る感性。
彼の”先見性”についても、この本で言及されています。
今の時代に、こんな人がいてリーダーになってくれたらなぁ!
と思いますね。
あれ?首相変わったの?
みたいな時代の今ですが、
日本にもこんなに賢くて行動力のある人がいたんだ!と胸熱。
大河ドラマ「青天を衝け」

主人公、渋沢栄一役の吉沢亮さん、
徳川慶喜役の草なぎ剛さんらがいい味出してます。
”小太り”と本に書かれていたので
最初にイケメンの渋沢栄一を見た時は「あれ?」と思いましたが笑
吉沢亮さんのお顔は本当に端正で、役柄も愛らしく
人情味あふれていて惹き込まれます。
2回に1回は号泣シーンがあるんじゃないかな・・・?(^^)
まげも切り落とし、これからますます期待です。
NHKオンデマンドだと、いつでも観れるので
時差があっても大丈夫。
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